2016年 06月 15日 ( 1 )
灯ともす花‥   しろつめくさ

  夏の夕、曇り空、少し開いた空には宵月がもう高く懸かっている。
  むしょうにシロツメクサが見たくなって、サンダルをつっかけて涼みの中に歩き出す。

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  まったくどこにももあって、誰もが間違えることなくその名を正しく言い当てる花。
  身近には背丈のあるものは見かけないが、幼い日には30センチはあるようなのを、せっせと摘んだ記憶がある。
  女の子らはそれを長々器用に編んで、首にも頭にも飾るのに、少しは加勢していた気であったかもしれない。

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  宮沢賢治の童話に、この花が灯りをともす幻想的なくだりがあって、長くそれを見たいものだと思ってきました。
  木の下の暗がりに、月明かりの下にそんな つめくさを探したけれど‥ ついぞ出会うことはなく。
 
  ただ薄曇りの宵のうち、わずかに残る散光の中に、この花はわずかに灯るような気がするばかりです。

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  小さな蝶花を下から順に咲きあげるこの花は、咲き揃う時は短いですけれど‥ 
               その花にもその香にも、 地面に這いつくばるだけの価値は十分あると思います。



                          ※写真はクリックで拡大いたします。


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by moraisan | 2016-06-15 23:31 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(10)