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神楽草の路‥

  狭い世界を好んで歩いています。 いつも同じ道をたどるのですが、同じ景色は再びありません。
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  この路の入口です。 人の手の入った林と、まだ若い森がせめぎあっている そんな場所です。

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  この日少し期待していた花が早速迎えてくれました。 イカリソウ‥ これはまだ少し早いものでした。

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  ここは少しだけ季節がゆっくり進みます。 ヤマブキの花もここではまだ元気です。

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  谷風に止むことなく首振り続けるのを追いかけて飽きません。 おそらく私にはこの春最後のヤマブキでしょう。



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  神楽草とはイカリソウの別名です。 二百メートルほどですが、路にはイカリソウが咲き続く場所があります。
  錨草の名は植物和名の中では気の利いたものだと思っています。 
  それでも好きなこの花の全てを思う時、何だか少し物足りない気持ちはあったのです。
  調べて神楽草の名に出合った時、この花に限ったことではないのですが‥  
  神を楽しませるという不可思議な形容が、花というものに備わっている資質のように思われたのでした。
 
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  実はこの花をよく覗き込んだことがありませんでした。
  この日一匹のハナアブが、実に鄭重な面持ちで出入りするのにに誘われて‥
  這いつくばって見上げた花に、私はこの小さな花の精一杯の神楽を見た思いがしました。



                       ※写真はクリックで拡大いたします。
by moraisan | 2015-05-08 07:00 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
Commented by mayumis39 at 2015-05-10 23:34
神楽草とは、素敵な呼び名ですね^^
そちらでは、薄紫の花なのですね、
私のところの里山では、白い花しか見たことが無いのです。
以前、大学の薬草園へ行ったときに、
福井のあたりから、白と紫の境界があるようだ・・・と聞いたことがありましたが、
標高差によっても違いがあるのでしょうか・・・
「イカリソウ」「神楽草」にしても、一番に花の名前を付けた人はとても感性に優れた人だと感心するばかりです^^

Commented by moraisan at 2015-05-11 05:16
>mayumi さん、おはようございます。
すっかりご無沙汰しておりましたのに、お訪ねくださりありがとうございます。
この辺りでは、薄紫からさらに色濃いものまでが多く、白花は稀です。 標高が高い分紫外線が強いので、この地の花(栽培種)の花色は鮮やかなのだといわれています。
林の下で短い期間だけ咲くこの花への影響までは確信も持てませんが、移り住んだ頃からこの地の野山花たちの色よいものが多いのを感じています。
このイカリソウもデジタル表現では難しい色域を持っているので、実物はずっと美しいのですが^^;



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