ヤマカシュウとヤマウコギ‥

この季節、森は緑にみどりを重ねて、その中を歩くには少し暗いくらいです。
喬木たちがわずかにこぼした木漏れ日さえ残さず拾い集める‥ そんな木々のせいかもしれません。


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ヤマカシュウは蔓性の木本です。 ここでは低木のツリバナを登っていました。

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一見草蔓のように見えますが、前年の蔓はゆっくり木化していくように見えます。

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木漏れ日を受けるには葉だけでは足りないのでしょうか? 花まで緑色です。(雌雄異株・雄花)


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ヤマウコギは低木です。 上よりは横や下に向かって伸びるような気がします。

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少し明るく撮っていますが、実際はずっと暗い場所です。 丸い花序は花火のようです。

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林床近く葉を突き上げて懸命に陽を受けるものがあることを‥ きっとお日様は知っていますね。



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# by moraisan | 2018-06-06 23:19 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
私の野ばら‥  (ノイバラ)

一週前に咲き始めたと思った花は、すでに盛期も過ぎようとしていました。

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陽の落ちるのも近い頃、ようやく訪ねた野ばらです。


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少し離れて見るなら、まだ十分に元気そうだけれど‥


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近づけば花の傷みの多いのに気づきます。 ただその香はこの頃が強く確かです。


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ここの野ばらは、少し紅を刷いた花をまじえるように咲かせます。


高温に転じた気候の変化は、年々この花の開花を早くして、短く追いやるようです。
隠し立ては何もないという風に咲く一重のバラは、多く虫たちを集めては、次々に咲いて終えていきます。

歌曲『野ばら』の訳詩に見る姿は、少し開き直ったくらい潔いように感じますが‥   この花もまた。



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# by moraisan | 2018-06-04 21:39 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
紅玉‥ うぐいすかぐら


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ただ数秒の間、縫うように差し込む光の中にも それに気づくことができるならば‥

この世界にちりばめられた宝玉の様々を 瞬く間だけでも見ることだろう。


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# by moraisan | 2018-06-04 12:22 | まばたきの記憶 | Trackback | Comments(2)
移り行く森‥  (クリンソウ)

通う森まで登る段丘斜面の終わり、ここからは森の入口辺り‥
ここでは初めて見るクリンソウに出逢いました。 ただ一株だけれど‥

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小沢沿いに行きつく窪は谷地気味で、蕗や蓬が生る中にそれは少し窮屈そうに見えました。


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近辺の高い場所のような強い朱の色ではなく、どこか褪めた淡い色で咲いていました。


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28年歩いてきた森で、消えたものも多いのだけれど‥ やはり新しい出逢いは嬉しいものです。


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いったいどんな風に、誰がこの花の種を運んだものか? 謎は深まるばかりです。

クリンソウを含むサクラソウの仲間は、他家受粉で種を結ぶと知られています。
この種の花は短花柱花(花柱が雄蕊より短いタイプ)と長花柱花(花柱が雄蕊より長いタイプ)があって、
違うタイプの組み合わせでのみ種ができるといいます。
写真の花は短花柱花、しかもただ一株ですから、はたして種を結ぶことができるのでしょうか?

いつの日か、この森の入口がクリンソウで彩られたら‥ いいだろうな。


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# by moraisan | 2018-06-02 21:00 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
花と生きるもの達‥  (シロテンハナムグリ)

大きな羽音をたててやってきた甲虫は、何の遠慮もないというふうで、落ちるようにとまります。

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開いたばかりの花はまだ花びらもその蕊も十分に伸びてはいない。

そこに無遠慮に頭を突っ込んで‥ そうかお目当ては蜜線か! 花はまだ花粉さえこぼしていない。


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大きい‥ノイバラの花より大きいくらいだ。 ハナムグリのようだが?その名前が咄嗟に出てこない。


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ひとつの花を押しつぶして次の花へ。 そこにニホンミツバチがやって来るも‥


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とてもかなわないと思ったか、すぐに向きを変えて飛び去っていく。


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その前肢に一抱え、わっしと蕊をつかんでいる。 いったいどんな感触なのだろう‥

‥こっちは目を凝らすばかりだというのに。




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# by moraisan | 2018-05-30 04:52 | いのち | Trackback | Comments(2)
更紗満天星‥

更紗満天星‥ 『さらさどうだん』と読む。 なんと贅沢で美しい命名かと思う。
この地方では庭木として普通に植栽されていて、とりたてて珍しいものではありません。

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高地性のこの樹には、歩く森は少し標高が足りないのかもしれません。

歩く森にはただ二本、姿だけなら庭の多くに及ばなくても‥ 共に時を季節を、重ねた思いがする樹です。


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二本の距離はわずかですが、その花の趣きはやはり違っています。


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こちらがもう一本の方‥ 花つきはこちらが多いですが、周りの藪に全体は隠れています。


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甲乙などつけられませんが‥ 二枚目の写真の花との違いを 愛でていただけるでしょうか?


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# by moraisan | 2018-05-28 19:40 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
buttercup‥  キンポウゲ(ウマノアシガタ)

日当りを好む花だと思うのだけれど、日向の花は眩しくて長くは見ていられない。
そんなこともあって、日陰にこの花をみつけると、一息ついて腰を下ろすことも多いです。

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日陰にあっても輝きを失わないこの花は、英名buttercupがよく似合う。

標準和名のウマノアシガタは根生葉の形から来るらしいが、私には見いだせないまま‥



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種小名は japonicus。 英名もJapanese Buttercupと知れば、少しうれしくなるのは何故だろう?

狭くなり続ける行動範囲、それでも広がり続ける世界を歩くことに  

‥すっかり馴染んでしまったからかもしれない。


キンポウゲ科なのに萼もそなえたその花は、シンプルだけれど見飽きることがない。



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# by moraisan | 2018-05-26 01:52 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(0)
摘み草‥  はこべ

言わずと知れた春の七草のひとつ‥ 七草では『はこべら』
どこにも普通に見た道草野草であったと思うのだが、記憶する景色程度に遠のいた気がします。

幼い頃、父が連れ帰った黄色い小鳥カナリア。 二人乗りのバイクの後ろ座席?に飛び込んで来たという‥
その痩せた体に似つかわしくないような、木製の大きな鳥かごで、ずいぶん長く生きたように記憶します。

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その鳥かごの小さな菜入れのためにハコベを摘むのが、幼い私の日課になった。

一度に摘む量はわずかであったけれど、私の生涯で一番回数多く摘んだ草はこの草にまちがいない。


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ナデシコ科の花は小さいものも多いけれど、小さいものほど造作は凝っている気がします。


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写真のハコベはウシハコベで柱頭が5裂。3裂する他のハコベとの見分け方は、私の最初の植物学?

ウシハコベ属として分ける考えもあるようですが、ハコベ属 Stellaria (星)から私個人ははずしません(笑)


せっせとハコベを運んだカナリアでしたが、その美しい鳴き声を聞いた記憶がありません。 

今思えば雌であったか‥ カナリアの美しい囀りを知るのはずっと後のこと。 

ただ、どうもこの草と黄色い小鳥は セットされてしまった私の記憶のようなのです。


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# by moraisan | 2018-05-23 07:06 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
Lesson‥   麦わらトンボ

今年最初のトンボに逢いました。
麦わらトンボ‥ はシオカラトンボの雌のこと。 素敵な呼び名だと思います。

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見つけたのは、その素性もわからぬほどに地衣で覆われた石の上‥
隠れていたわけではないでしょうが、見事なカモフラージュでした。

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こちらが動かなければ、そして相手がその場を気に入っているならば‥ トンボは離れていかない。
わずかに彼らに教わったことを、試してみようと思いました。

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足の位置は動かさないようにして、上体だけで彼女についていきます。
‥互いの目に互いの姿を映すなら、時間と空間に起こることは出来事になる。

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(トンボの翅は2000以上の小さな区画でできている)それが1枚なのか4枚を指すのか忘れましたが‥
数えてみたくて撮った一枚です。 右前翅だけ数えてみましたら822区画! あらためて驚きました。

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この日ハルゼミの初鳴き‥ そんな森の出口での邂逅でありました。  (コバノガマズミ)


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# by moraisan | 2018-05-22 06:51 | いのち | Trackback | Comments(2)
夏来たる‥  ニセアカシア
 
この花に気づくのはいつも夜だ。
この花の甘い香気は誰でも気づくほど強いけれど、視覚のない夜ならなを強く感じられます。
今年は例年になく休まず鳴くフクロウに誘われて、三日前、星のない少し重たい夜気の中に気づきました。

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どこにも多い樹なのですが、川べりに見るのが好きです。 少し離れた森までの道すがら、千曲川河畔。


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アカシア蜂蜜の蜜源。 この花房の天ぷらは長野県の季節食でもあります。 ニセ(偽)アカシアとは‥ 

その白い花はふくよかでとても美しいものです。 アカシアはミモザのような黄色い花です。


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対岸の木はみな大きいのですが、こちら側は河川改修で一度伐られているので若木ばかり‥

この木の隣の幼いサワグルミには今年初めて気づきました。 河畔林は森と森をつなぐ道となります。


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暑さが大の苦手の私に、この花は夏を宣言しますが‥

風によく揺れ遊ぶその花は、一服の涼を与えることをわすれません。  ‥好きな花です。



護岸に、治山に、また薪炭材として盛んに植えられたニセアカシア。
たいへん逞しい樹で、その根が水が洗うような所から、崩落した山肌にもよく根付きます。
成長が早いのに、その材は緻密で重く腐りづらく、木目も美しい樹です。

近年‥自身の歴史そのものですが‥治水や治山の考え方も変わり(そもそもその言葉もおかしいけれど‥)
この樹は一気に邪魔者扱いです。外来種とのこともあって、生態系云々まで持ち出して駆逐されようとしています。

それを言うなら、外来種だらけの公園は、街路樹は、端正こめたあなたのお庭は‥ どうなさいますか?
本当に抜き去らねばならないのは、私たちの内に棲む おごりや傲慢さではないのでしょうか。



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# by moraisan | 2018-05-20 23:50 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)