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駅前桜‥  ソメイヨシノ

夏日の気温が押し寄せて季節はその足を速めています。
他の路線は知りませんが、私の生活圏を走る小海線の駅や停車場には桜が目立ちます。
今やいつ廃線になってもおかしくない赤字線も、往時は大切な足であった名残にも思えます。

そんな桜も葉桜へと移ろう頃ですが、私自身は満開の花時期よりも好ましかったりします。
一昨日、定期的な通院で二駅乗り降りした際の、駅前と駅構内の桜たちです。

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こちらが最寄り駅の八千穂駅(写真中央左建物)前の桜です。時刻は午前9時頃です。
駅舎や周辺は移り住んだ35年前と様変わりしていますが、桜は根元の窮屈にたえて往時のままです。

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こちらは帰りの乗車駅、小海駅の構内桜です。駅で3駅、標高差80m↑なのに、ずいぶん花が残ります。

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写真奥の桜が好きなのですが、列車が早くから停車していて向き合えません。

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列車に乗ってからその正面(と私が思っている)を見るしかありません。
樹は放っておけばあるべき姿になります。この桜は場所柄か人手を免れています。

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ここからは車窓からです。正面?です。

駅前桜‥  ソメイヨシノ_e0070545_23075626.jpg
花の間に少し葉がのぞきます。時刻は午後1時頃、駅前の温度計は25度でした。
窓ガラスで少し花が滲みます。明日にも散華のピークとなりそうです。

駅前桜‥  ソメイヨシノ_e0070545_23075979.jpg
こののびやかな樹勢がこの桜の魅力です。(車窓の映り込みが空に‥)


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戻って八千穂駅前の桜です。一枚目の写真の手前の桜です。
人家(八千穂村当時に村が建てた歯科医院です)にカメラは向けないのですが…ここだけ花が元気でしたので


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葉を散らしながら葉桜に至るグラデーションはソメイヨシノならではと思います。

駅前桜‥  ソメイヨシノ_e0070545_23083343.jpg
止むことのない風が。休むことなく花を運び去ります。

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少し不自然なアングルは、駅の駐車場の屋根の間から見上げた空だからです。


※写真はクリックで拡大致します


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# by moraisan | 2025-04-26 09:40 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
ミソサザイの谷から‥ 

願いかなわず急な夏日がやってきました。
多くの桜が満開となったのがただ二日前、里山のコブシが白いうちに夏日を迎えるのは初めてです。
 
先の記事で書いたように。三月の戻り寒は強く積雪もそこに多かったのです。
八ヶ岳や浅間山も何度も白く化粧しなおしたので風は冷たく、桜の開花も近年になく遅かったのです。
昨日19日、最高気温は28度、四月としては過去最高となりました。
1999年~2020年までの佐久(長野県)の四月の日最高気温の平均は16.8度(気象庁データ)です。

暦はどうあれ、積雪があり氷点下10度のひのあった三月は体感的に冬でした。
わずかひと月で夏日の気温‥ こんな標高800mの山里さへ、四季は過去となりそうです。
急かされるととしても、まだ多くの木々は芽吹きを始めたばかりです。そんな小さな谷からです。


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ここが谷の入り口です。私が勝手にミソサザイの谷としています。
隣町の一集落入会林林となっています。茸山で入山禁止となっています。
簡易舗装は写っている範囲まで、切通しの先は未舗装の林道となります。

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早いスミレが手前で迎えてくれます。アカネスミレと…

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一番好きな菫、ゲンジスミレです。午前9時近いのにまだ日は届いていません。

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先ずは入り口近くのカタクリに会いに行く。この岩壁のカタクリは拙ブログで何度か記事にしています。

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林道から少し離れるせいか、地元の人も知る人を知らないこの場所のカタクリ。
いつしかカタクリを訪ねるのはここだけになりました。

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どうしても見下ろしがちになる春のエフェメラルたち。
ここでは見上げるエフェメラル‥ この関係が気に入っています。

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とにかく日当たりの悪い岩壁に咲くカタクリ‥

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それぞれが受ける光の直射は15分もあるだろうか。

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ほぼカタクリだけの岸壁に珍しい住人を見つけた。

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ヒナスミレです。やや低い腰高くらいの場所。
こちらも蟻にその種を運ばれたろうか。

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岩壁の際を細い流れが走っている。腰を下ろせる場所が一か所‥
少し体が冷えているのが心地よく、珈琲タイム。 久しぶりにマミジロの声を聴きました。

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流れ沿いにはタチツルネコノメソウが多い。水際が好きなようで、水を避けているような不思議な花です。

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目で見るのと写真で印象が変わる花だと思います。
ネコの目の名の由来の蛍光に肉眼はだまされるのかな‥

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ヤマエンゴサク。前の記事のものと葉の印象がずいぶん違います。
咲く場所で個性が出る花だと思っています。いくつか変種が報告されていますが…???

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早いニリンソウが一輪だけ花を咲かせていました。 ‥どうか急がずに。

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谷にスミレが目立つようになりました。タチツボスミレです。
ポツンと咲く花に惹かれるのは私の嗜好ですが、それでも始まったばかりです。

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ヒナスミレはこの谷限らず周囲に多いスミレです。
乾きすぎない場所、半日蔭になる場所なら普通種です。

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こちらはすぐ横の石陰の白花です。豊かな個性を見せるスミレです。

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これもヒナスミレです。どの花も私の足をとめます。

ミソサザイの谷から‥ _e0070545_00544693.jpg
谷を去る頃には、ゲンジスミレも開きました。

 記事の編集中に予期せず中断をする事態となりました。
 縮小未編のままですが、記録としてそのまま掲載いたします。
 記事中の日時の齟齬はご了承ください。


    
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# by moraisan | 2025-04-20 22:34 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(0)
この花から‥  アズマイチゲ

あっという間に春も進み、周りのソメイヨシノも週末には満開となりそうです。
久しぶりのブログの更新、さて何から‥ 
今も盛りのこの花から始めてみようと思います。



以前書いたことがあります。この花は春を約束する花だと。
この花が咲けば、もう強い霜も雪も降ることはないのだと…

3月は寒戻りが強く、氷点下10度を下回る日と初夏の陽気が隣合わせて多くの草花木々が翻弄されました。
近年その憂き目にあうこともあったので心配したのですが、初認が4月2日、花の盛りは続いています。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07013977.jpg
この花を待つのは私だけではないようで、咲き始めた途端に花弁や葉を失うものも多いです。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07022076.jpg
この花は陽の光に素直に応じます。朝に花弁を開き,夕べに花を閉じます。
雲に陽が隠れただけでもその花を閉じようとします。 その様に私は惹かれます。
花弁もとより葯から花粉まで純白、その基部に隠す紫は虫たちを蜜腺に誘うのでしょうか?

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_08525582.jpg
見飽きることない大好きな花は、私の周囲ではごく普通に咲く花です。
ただこの野生のアネモネはとても草丈が低いせいか、あまり気に留めてはもらえないようです。


この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07014677.jpg
開けば花陰に隠しますが、花弁の裏に淡く紅を掃きます。
いったい誰のためにこんな意匠が?…  私のためにはなってますね(笑)

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07021555.jpg
日向には群生もする花ですが、日が届くなら木陰にも点在します。
そういう場所に咲く花がありがたいのは、横に寝そべる余地があってくれたりするからです。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07022572.jpg
さっそく寝そべって‥ まず左手の二輪から

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07022704.jpg
そして右手の少し離れた一輪です。
この花はこうして見られることをお勧めしたいです。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07023197.jpg
木陰の一叢に遅い日が差したのは正午近く‥
まっすぐ天を仰いだ花が静かに花弁を解いていきます。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07024172.jpg
段丘斜面はこれから花の季節を迎えます。
咲き始めたヤマエンゴサク‥

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07025021.jpg
そしてヒナスミレ‥ 早い夏が来ませんように。

この花から‥  アズマイチゲ_e0070545_07025327.jpg
段丘上に出ればコブシが満開でした。



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# by moraisan | 2025-04-17 11:19 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
初冬… 茂来山麓から

まず写真は11月44日、節季は立冬の只中であることをご承知おきください。

場所は茂来山です。私がハンドルにその名を拝借している山です。
かつては隣町の山でしたが、2005年の町村合併でわが町の山となっています。

決してアクセスの良い山ではないにもかかわらず、今も入山者は絶えることなくあります。
合併前は麓の集落までバスもあったのですが、今は車での入山しか手段がありません。
私は運転をしないので、麓の集落まで片道12キロを自転車で、そこからの入山となります。


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集落から急坂を自転車を押し上げること数十m、標高888m地点。ここからスタートです。
小さな館物は簡易水道施設、茂来山は水源の山でもあります。

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民家はありませんが、この辺りまでは農地もあります。

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東方向には上州の山々、茂来山は秩父山系の西端に位置すると言われています。

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木々の間に覗くのは茂来山ではありません。山懐に入れば山頂は望めません。

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コナラの黄葉です。今年はドングリや栗はまずまずの実り…少し安堵する。

ここから少し飛ばします。この先には採石場があり、30数年の間の山体が一つ消えている。
同じ様に歩くなら目にしたくない光景だと思う。長い区間ではないがそんな林道歩きのあるルートです。
右手には沢が走るから沢詰めすればよいようですが、2019年の台風で荒れた渓は今も倒木に難儀します。
実際この林道自体のも土砂に埋まり、何年かは車が入れませんでした。

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その沢にある三段10mほどの滝です。沢の名は霧久保沢、詰めるにはそれなりの支度が必要となります。

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滝を過ぎたあたりから沢は右手に浅くなり…あくまでも林道との関係ですが…
沢を横目に気持ちのいい林道歩きになります。

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カエデの仲間の多い渓です。一番多く見られるオオモミジです。

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流れとの間の平坦な場所には植林と思われる落葉松が目立ちます。
昔、薪炭林として活用された後に植えられたのかもしれません。

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この山を代表する樹のひとつ、トチノキ。この先には巨樹百選に選ばれたトチノキがあります。
一時期それを目当ての登山者が大挙して… 残念なことに山はおおいに荒れてしまいました。

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どの木の色づきも年々遅くなっています。
風が吹くたびに落葉松が金の雨を降らしました。

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誰の手も借りずに、谷の深さだけでここの落葉松は真っ直ぐに天を衝く。

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北向きのこの谷は日照が限られる。一条の光が運ぶものが だから大きい。

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このオオモミジは早くにこの山で覚えた木のひとつです。
三十年を過ぎおおきくなったなあ…と感じるこの山での私のランドマークひとつです。

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夏の暑さが長引いたためかためか、いつになく枯れあがる葉が多いです。
日照の少ないこの谷でも、赤く染まったのはオオモミジくらいでした。

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だいたい標高1000m地点。最初のミズナラに出会います。

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最後まで落とさない葉と大きなドングリ…ミズナラは大好きな木です。

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三幹の大きなアカマツに、ミズナラ、オオモミジ、落葉松が寄り添います。
引きのない場所で納め切らないですが、必ず立ち止まる場所になっています。

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沢伝いに移動する動物たちは多い。昼なを暗い谷は彼らとの出会いの場所でもあります。
写真では一跨ぎに見えますが、このあたりでも川幅は二間以上あります。

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この谷の深さがお分かりいただけるでしょうか。

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林道脇に幅五間ほどの露岩を見る場所があります。

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この場所ではコウモリによく出くわします。見つけていただけるでしょうか?

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コウモリには不案内で確かにはわかりませんが、同じ場所を繰り返し飛ぶ様子、
体の大きさ〈大型の蝶くらい)からコキクガシラコウモリではないかと思っています。
写真データからは少なくとも30数分、この場にいた間一度も飛行を止めないのに驚きました。

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この露岩に一か所空いた洞があります。
落ち葉に隠れていますが、洞内だけでなく壁面の手前は通年同じ水量で満たされています。
この洞は幅1mくらいですが、コウモリは度々行き来し長いときは2分ほど戻りません。
茂来山には少し戻った場所にタタラ製鉄の遺構跡があります。
江戸末期の短い期間の様ですが、砂鉄ではなく鉄鉱石を用いた珍しものだそうです。
そうして見るとこの洞は、かつての坑道のようにも思えます。真相は謎ですが…

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タタラ遺跡の看板です。

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再び林道を外れて沢筋を歩きます。

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今日の目的は登山ではありません。倒木は2019年の台風の爪痕です。

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さてここらで珈琲タイムとしましょう。
私は夏場にこの渓で釣りをします。今年は5年ぶりに竿をだしました。
台風後、麓の集落の方々から岩魚…全てこの渓の居付きです…の絶滅の話を聞いていましたから。
なるほど下流域では魚影はなく、短く区切って何度か入渓を繰り返しました。
岩魚は残っていました。ずいぶん数も場所も減らしながらも。
あと数年も渓が荒れなければ戻るのかな… たぶんその頃には竿を下ろしているでしょうが。

この沢の水で珈琲を淹れる。今日はそれを楽しみのひとつにやって来ました。

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どんなに荒れても、山も渓もあるべき姿に帰っていくように思います。

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やがて穏やかな滑〈なめ)の続く場所が現れます。

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今日の終点が近づく頃、茂来山からの沢が合流します。
この沢の源頭は茂来山の標高1300m付近。霧久保沢は茂来山と隣山のつくる谷を流れます。

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ここが一般的な登山口、私の本日の終点となる標高1050m地点です。
ずいぶん広い駐車スペースとなっています。中型のバスが団体を運んだ時期もありました。


山はどこから始まるのだろうか。島や富士山のような山なら海抜0mからかもしれません。
さすがに長野県のように人住む標高の高い場所ではそうはいきませんが。
だんだん少なくなっていますが、私は麓の集落が起点になると思っています。
茂来山はそんな山のひとつです。
最初の入山時、近年まで炭焼きがされていた言わば里山が、こんなに豊かな山として残っていることに驚きました。
写真の起点が888mと書きましたが、実際自転車を押して歩き始めるのは780mくらいからです。
登山口まで僅か標高差270mほど。登山口から山頂まで670mほどです。
しかし茂来山の魅力の半分はこの麓の部分にこそあると思っています。

地の利があるとはいえ、私にとってこの山は生涯最も多く歩いたことになるだろう山です。
歩くたびにまた一つの木の所在を知り、花の咲く時期やその終の姿を知りました。
多くの動物や鳥たち、魚や虫たちに至るまでこの山で知りえたことはとても多いです。

そしてその何倍もの知らないことが山積みとなって今日に至っています。


 ※写真はクリックで拡大致します



2019年の台風後の茂来山の記事を封印しておりました。
まとめきれないままの記事となってますが、この記事との関連から公開いたします。
記事中の巨樹百選に選ばれたトチノキ『こぶ太郎』もご覧いただけます。記事はこちらから


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# by moraisan | 2024-11-30 16:17 | 茂来山 | Trackback | Comments(6)
いのちとの距離…

風に木の葉が舞う頃となりました。
色づく葉を残す木々は多いとはいえ、もうその幹と葉の連絡はない。
まだそこかしこに花も残っている。
でも多くはその種を宿して、私なんかは全身でそれを運んでいる。
虫たちもまだ飛んでいる。
すっかり少なくなった花には、必ず彼らが訪れて名残を惜しんでいるようだ。


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道脇のニラの花にテングチョウが寄っている。
冬越しをするこの蝶は、まだまだ元気な様子である。

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吸蜜に夢中なのに、すこし距離をつめていく…

いのちとの距離…_e0070545_21270631.jpg
アザミを訪れてみごとなホバリングを見せたのはホソヒラタアブ。
このハナアブが後肢で巧みに飛行を操っているのを初めて知りました。
ヤツガタケアザミでいいかと思います)

いのちとの距離…_e0070545_21271324.jpg
疲れて?止まったところに少しその距離をつめる。
口吻の短い彼らは花を選ぶ。花を咲かす日差しがあれば、彼らは真っ先に訪れる。
雪の中に咲く福寿草には必ず彼らの姿があります。


むせかえるような草花の匂いも、まとわりつくほど飛び交う虫たちの姿も今はありません。
ないものねだりなのだろうか… この季節は彼らとの距離が少し縮まる気がします。

私の目に映るいのちの姿。 彼らに私はどう映っているのだろうか…


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# by moraisan | 2024-11-01 22:14 | いのち | Trackback | Comments(0)