buttercup‥  キンポウゲ(ウマノアシガタ)

日当りを好む花だと思うのだけれど、日向の花は眩しくて長くは見ていられない。
そんなこともあって、日陰にこの花をみつけると、一息ついて腰を下ろすことも多いです。

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日陰にあっても輝きを失わないこの花は、英名buttercupがよく似合う。

標準和名のウマノアシガタは根生葉の形から来るらしいが、私には見いだせないまま‥



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種小名は japonicus。 英名もJapanese Buttercupと知れば、少しうれしくなるのは何故だろう?

狭くなり続ける行動範囲、それでも広がり続ける世界を歩くことに  

‥すっかり馴染んでしまったからかもしれない。


キンポウゲ科なのに萼もそなえたその花は、シンプルだけれど見飽きることがない。



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# by moraisan | 2018-05-26 01:52 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(0)
摘み草‥  はこべ

言わずと知れた春の七草のひとつ‥ 七草では『はこべら』
どこにも普通に見た道草野草であったと思うのだが、記憶する景色程度に遠のいた気がします。

幼い頃、父が連れ帰った黄色い小鳥カナリア。 二人乗りのバイクの後ろ座席?に飛び込んで来たという‥
その痩せた体に似つかわしくないような、木製の大きな鳥かごで、ずいぶん長く生きたように記憶します。

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その鳥かごの小さな菜入れのためにハコベを摘むのが、幼い私の日課になった。

一度に摘む量はわずかであったけれど、私の生涯で一番回数多く摘んだ草はこの草にまちがいない。


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ナデシコ科の花は小さいものも多いけれど、小さいものほど造作は凝っている気がします。


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写真のハコベはウシハコベで柱頭が5裂。3裂する他のハコベとの見分け方は、私の最初の植物学?

ウシハコベ属として分ける考えもあるようですが、ハコベ属 Stellaria (星)から私個人ははずしません(笑)


せっせとハコベを運んだカナリアでしたが、その美しい鳴き声を聞いた記憶がありません。 

今思えば雌であったか‥ カナリアの美しい囀りを知るのはずっと後のこと。 

ただ、どうもこの草と黄色い小鳥は セットされてしまった私の記憶のようなのです。


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# by moraisan | 2018-05-23 07:06 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
Lesson‥   麦わらトンボ

今年最初のトンボに逢いました。
麦わらトンボ‥ はシオカラトンボの雌のこと。 素敵な呼び名だと思います。

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見つけたのは、その素性もわからぬほどに地衣で覆われた石の上‥
隠れていたわけではないでしょうが、見事なカモフラージュでした。

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こちらが動かなければ、そして相手がその場を気に入っているならば‥ トンボは離れていかない。
わずかに彼らに教わったことを、試してみようと思いました。

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足の位置は動かさないようにして、上体だけで彼女についていきます。
‥互いの目に互いの姿を映すなら、時間と空間に起こることは出来事になる。

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(トンボの翅は2000以上の小さな区画でできている)それが1枚なのか4枚を指すのか忘れましたが‥
数えてみたくて撮った一枚です。 右前翅だけ数えてみましたら822区画! あらためて驚きました。

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この日ハルゼミの初鳴き‥ そんな森の出口での邂逅でありました。  (コバノガマズミ)


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# by moraisan | 2018-05-22 06:51 | いのち | Trackback | Comments(2)
夏来たる‥  ニセアカシア
 
この花に気づくのはいつも夜だ。
この花の甘い香気は誰でも気づくほど強いけれど、視覚のない夜ならなを強く感じられます。
今年は例年になく休まず鳴くフクロウに誘われて、三日前、星のない少し重たい夜気の中に気づきました。

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どこにも多い樹なのですが、川べりに見るのが好きです。 少し離れた森までの道すがら、千曲川河畔。


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アカシア蜂蜜の蜜源。 この花房の天ぷらは長野県の季節食でもあります。 ニセ(偽)アカシアとは‥ 

その白い花はふくよかでとても美しいものです。 アカシアはミモザのような黄色い花です。


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対岸の木はみな大きいのですが、こちら側は河川改修で一度伐られているので若木ばかり‥

この木の隣の幼いサワグルミには今年初めて気づきました。 河畔林は森と森をつなぐ道となります。


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暑さが大の苦手の私に、この花は夏を宣言しますが‥

風によく揺れ遊ぶその花は、一服の涼を与えることをわすれません。  ‥好きな花です。



護岸に、治山に、また薪炭材として盛んに植えられたニセアカシア。
たいへん逞しい樹で、その根が水が洗うような所から、崩落した山肌にもよく根付きます。
成長が早いのに、その材は緻密で重く腐りづらく、木目も美しい樹です。

近年‥自身の歴史そのものですが‥治水や治山の考え方も変わり(そもそもその言葉もおかしいけれど‥)
この樹は一気に邪魔者扱いです。外来種とのこともあって、生態系云々まで持ち出して駆逐されようとしています。

それを言うなら、外来種だらけの公園は、街路樹は、端正こめたあなたのお庭は‥ どうなさいますか?
本当に抜き去らねばならないのは、私たちの内に棲む おごりや傲慢さではないのでしょうか。



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# by moraisan | 2018-05-20 23:50 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
最も淡い瑠璃‥  ツルカメバソウ

季節が初夏に移ろうとする頃、木陰を選ぶように一所にだけ咲くこの花を楽しみにしています。

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その花をもたげるだけで地を這うので、なかなか全体を見せてくれません。


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カメバ(亀葉)ソウの名はその形からですが、私にはあまりそうは見えません。


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その花色を失いやすく 殆ど白く見えますが‥ 完全な花の上に見る色は、知る限り最も淡い瑠璃色です。



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# by moraisan | 2018-05-14 23:03 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
柳絮‥  ヤマネコヤナギ

森を歩いていると、空中をふわふわ漂うものに気づきます。
ヤマネコヤナギの柳絮(りゅうじょ)です。

それを放った木はすぐに見当がつきましたが、やはり少し早い始まりです。

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まだ始まったばかりの柳絮でしたが、盛んな頃には雪と見紛うほど舞います。


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綿毛にくるんだ小さな種を、風に託した瞬間です。 ‥見えるでしょうか?


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とてもゆっくり飛ぶように見えて急に加速して上昇したり‥ まるで小さな羽虫のふるまいです。


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目で追えば 静かな森の時間が 過ぎていきます。


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# by moraisan | 2018-05-11 05:59 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
最後の桜‥   深山桜

山桜が薄墨色にその花色を変える頃‥ ようやくその花を開く桜があります。
ここは標高1000メートルを少し切るので、この花には下限に近い標高かもしれません。


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この木はとても若くて、私が この森に通い始めた頃には その姿を見ませんでした。


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未だにまばらな花数の幼(おさな)木は、成木のそれとはまるで違って見えましたから‥


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その花を近くに見ても、最初はミヤマザクラだとはわからぬほどでした。


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この森を知るだけなら私の方が古参ということになり そんな木々もいつしか増えました。
それでも私はいつまでもビジターのまま‥ この木ならもうこの森にすっかりなじんで見えるのに。


同じ森を見続けて自身の半生に近い時が過ぎました。
実生に始まった木々の多くは、風雪であったり、また森に生きるけものたちに食されたりして、
あるものは絶え、またあるものは10年の月日に少しも大きくならないかのように目に映ります。

それが森の時間であることに その姿であることに 人はいまだに目を背けているように思います。
この地球(ほし)に少しの場所を借り受けて まわりに倣って営みをしただろう二本足の獣は
いつしかこの地球(ほし)の設計者であるかのような はなはだしい勘違いをしているように思われます。

私もまたそのとおりで、もうどのように頑張っても森に還ることはできそうにもありません。
それでも森は 寛容に私を迎いいれ、幼子を諭すように この世界の理(ことわり)を教えることを繰り返しやめません。

出来の悪い生徒が その一端を理解することもできぬまま その生を閉じるとしても‥



                
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# by moraisan | 2018-05-10 07:16 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)
小さな高貴‥   チゴユリ

この花が姿を消し始めたのはいつからだろう。
絶えてしまったというよりは、少しずつ後退していくのを追いかけるように山奥へ‥ 
と言っても、一年に数十mというような単位で(年によってはそれさえもなく)歩く道が延びていった。

‥そんな思いがする花のひとつです。

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この場所にチゴユリを訪ねるようになったのは10年程前から‥ そして2年ぶりです。

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この花のよさを知りたいのなら、もう地面に這いつくばるしかないのですが‥


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落ち葉の敷きつめたゆるい斜面がそれを助けて 叶えてくれます。


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身を低く跪くなら、この花の持つ優美なフォルムに圧倒されます。 その葉も美しくそれは長く続きます。



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少し引いて見るなら、確かにあどけない稚児にもみえるのですが‥

その後に『百合』と付け加えた気持ちがわかるような気がします。



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# by moraisan | 2018-05-07 21:55 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
藤咲く頃‥

この花の色を山肌に見つけると、夏の近いのを感じます。 
そう、明日からはもう立夏‥


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この岩壁に少しづつ大きくなった藤を楽しみにしています。


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同じ岩の西面にはずっと大きな藤も登るのだけれど‥


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この藤は一切人工物の手を借りずに、この垂壁を登っているのが頼もしい。


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朝日こそ遅いのだけれど、南向きの壁は暖かいのか少し先がけて花を咲かせます。


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細い谷を挟んで連なる斜面には、木々を登る藤たちががやはり夏を告げています。


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カラマツを一気に登る藤は、もう藤の木そのもののようだし‥


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木々を渡る藤は、新緑の林にあらたにその藤色を添えて見事です。



小さな谷筋に足を向ければ、まだ若い蕾の花房も多くあって‥
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季節に置いて行かれがちな私は 少し安堵するのです。




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# by moraisan | 2018-05-06 22:42 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(4)
水の苦手な水辺の花‥  ツルネコノメソウ

春から初夏、野辺には花が次々と咲いては惜しむ間もなく消えていきます。
誰の目にもとまり、その花姿を待たれるものもあるけれど、名も知られずに‥
その存在すら知られずに‥ 傍らで消えていく花が多いように思います。

この花もそんなひとつかもしれません。 

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ここは山里ですから、日陰の小さな谷地形ならどこにもこの花はあります。
そんな場所は水を自然に集めるので、そんな場所を好むネコノメソウの仲間が見られます。


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ただツルネコノメソウは、すぐに水をかぶるような水辺は避けているように見えます。
『水辺は好きなのだけれど濡れるのはちょっと‥』 そんな性格の花だと私は思います。


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花は小さなもので3㍉程度。 多くは三輪を並べるように見えますが、一輪から数輪程度まで。
その花の咲き順がまちまちで面白い。写真のものは最初が真ん中、次に左、最後が右の順で咲いています。
片側から順番に咲くものもあれば、蕾の花がありながら実を結ぶものが隣り合わせていたりと無秩序です。


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珍しく水を浴びている一株に遭いました。細い流れの落ち込みの肩あたり‥ 
不運なことに?そこに引っかかった木の枝がはげしく水を弾きかけていました。

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なんだかそれが迷惑そうに見えたのは‥ 私の思い過ごしでしょうか?



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# by moraisan | 2018-05-03 14:59 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(2)