地を這う木‥  ナワシロイチゴ

  それが木(木本)であるのか、草(草本)であるのか‥ いまだ決着のつかない植物学の課題のような木苺です。

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  道の擁壁は日当りがよく、蔓性の植物がよく育っています。ナワシロイチゴもそんな場所を好む落葉小低木です。

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    少しは立ち上がるものが多い木苺の仲間ですが、この木はほんのわずかに花をもたげるだけです。  

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  その花の仕組みは実に凝っていて面白く、虫たちとのやりとりを見るのも楽しいものです。
  花びらが雄蕊を隠して、雌蕊の柱頭だけをのぞかせるのは、自家受粉を避けるためといわれます。
  ただこの花はその根元に三角の小窓を用意します。 この小窓を持つのは他にはクロイチゴくらいでしょうか?
 
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         この小窓は虫たちのため、主に鋭い口吻を持つ蜂たちのためにあるような気がします。
           密に並んだ雄蕊の元をこじあけるようにして、ミツバチが夢中で蜜を集めます。

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             蜜源としてはかなり優秀なようで、こんな状態の花にも蜂たちは群がります。 

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  蝶たちも盛んに訪れますが、閉じた花は勝手が違うようで苦労しているようです。    (アサマイチモンジ)
  どうもlこの木は、ミツバチがより優れた受粉者であることを 知っているような気がします。


                       ※写真はクリックで拡大いたします。








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# by moraisan | 2016-06-09 18:04 | 山野草・樹木 | Comments(8)
野なかの薔薇‥    ノイバラ
 
  入梅を前にして咲き始め、空気を匂わす花がふたつあると思っています。
  ひとつはアカシア(ニセアカシア)、もうひとつがノイバラです。
   
  ふたつはどちらも木の花ですが、背丈も随分違いますから、その香の風の運びも違うのでしょう。
  私の感覚ではアカシアはまず夜気にその香に気づき、ノイバラは日の高い日中に気づく‥ そんな感じです。

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  森に向かう路の入口あたり、日陰のノイバラは、その先の森のこの花の おおよその目安であったりします。

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  多くの花を咲かせるノイバラですが、ひとつひとつは短い花いのち‥ それをつないで咲きほこります。

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  幹を持たない野の薔薇は、森では夏草や他の低木と絡み合い そのの混沌の中に花を咲かせます。

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  棘でその身を守るかのようなのに、この蔓性の木が絡んだ他者を弱らすのを 私は見たことがありません。

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  ただ時間軸を伸展することだけに向けた野の薔薇は、誰にもまして自由に歩く木なのかもしれません。

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        夏に蜜や花粉を虫たちに、その実は冬に鳥たちに。  ‥奪うことなく、与えることが生きること‥
             もしこの野バラに信条を問うたなら、 こんな返事が返ってくるような気がします。  

紅におう 野なかの薔薇 ♪ ‥
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# by moraisan | 2016-06-06 19:08 | 山野草・樹木 | Comments(6)
共に生きた木‥  ミズキ

  この地に暮らして26年の月日が過ぎました。
  過ぎた時間を、木々の成長やまた衰退にさえ、自身を重ね見てきたように思います。
  むろん私より長く生きた木々も周りには多いですし、そこに流れる時間は同じに測れるものではありませんが。
 
  実生から見て来た木々は、途中で消えていくものも少なくなかったし、残るものも若木(おさなぎ)のままだったり‥
  ただ、もしかしたらほぼ同じ時間を過ごしたのではないか‥ そう思っている一本のミズキがあります。

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  写真では光って分かりずらいのですが、この写真のほぼ縦いっぱいにこのミズキは花を咲かせています。
  一年ごとに大枝を輪生させるミズキは、水平に広がる花の段を数えると、おおよその樹齢がわかります。
  (この木は周りの木々との関係で片持ぎみになってますが‥)  
  樹高は目測で12m以上はあって、15mには届いてないくらいかとみています。

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  下から二段目、おそらくこの木の力枝となっている大枝は、一番多くの花を咲かせて見事です。

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  年ごとに幹の生育長も枝ぶりも違うので、正確に段を数えるのは至難です。 今年で19段か、20段目‥ かな?

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  陽樹のミズキは最初期の成長が遅いので、気づけたのが5年目くらいなのかなと思います。
  その背丈は私がちょと見上げるくらい、花にはまだ早い新葉のころでした。  

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  写真の真ん中あたりに、このミズキがあります。 人家の間に見えますが、木々は一段上から森をつくっています。
  移り住んだ時に、ミズキの立つあたりの林床をさんざん歩きましたが、この木は見つけられませんでした。
  実生から5年で気づけたとして、枝の段数が20段で20年。 併せて25年、共に生きた気がするミズキです。

ミズキについて‥
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# by moraisan | 2016-05-26 21:37 | 山野草・樹木 | Comments(14)
私の森は花盛り‥  ヤマツツジ

  いつものように段丘斜面にうがたれた小さな谷をたどり、一番近い森に出る。

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 いつの間にか夏の繁りになった森は暗く沈み始めている。 その中段に一条の赤い帯が走っているのを見つける。

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  ああ、そうなんだ。 下の里ではそろそろ終わるヤマツツジが、この森では今が満開の頃なのだ。

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  そこに道がないのが森のあるべき姿。 でも道は幾本もあるのです。 けものみちに慎重に足裏を重ねて進む。

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  隠れるように咲く赤を、木漏れ日が秒の速さで塗り替えていくのを ただ見ている。 ひとり見ている。

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  けものみちは、彼らがそうしたのが当然なように、そんな確かさで私を木の傍につれていく。

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  森の時間は穏やかだ。 里ではすぐに白む花が、ここでは不思議なほどその色を保っています。

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  誰が植えたのでもない。 森が育んで咲かせた花が、今は暗い木陰を 礼するように飾っているのだ。

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 この花の前に立ちつくしたのは私ばかりではないな。 母鹿の足跡に消え入りそうな小さな蹄が寄り添っている。

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             時に花は 無彩色な木々の幹を 登るように立ち上がり‥ 

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  わずかに開いた空を 遊び飛び‥
  
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  落ちてなを くすんだ土を染めている。              今 私の森は この花の花盛りなのだ。



    不遜なことに、私はこの森を私の森だと思っています。
    この国ではどんな小さな地面でも、誰かの持ち物でないとならないので、この森も個人や町や入会やらで
    きっとパッチワークのように区切られていることは確かです。

    もちろん歩く森に私の所有するものなど、砂粒ひとつないのだけれど‥
    この森はいつでも私のこころの丸ごとを所有してしまう。   だからこの森は、まぎれもなく 私の森。

久しぶりに出逢った、この森の住人。
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# by moraisan | 2016-05-18 22:26 | 山野草・樹木 | Comments(10)
minimum flora ‥

  それが花びらも蕊も備えた花ならば、その多くは虫たちへのアピールでありサインなのだと習ったはずだ。
  おかげで私も多くの花に気づけるのだけれど、目を凝らしても詳細が見えないような小さな花にも出逢います。
  
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  ミミナグサほ全体の趣きの良さに惹かれます。 歌に詠み、摘み菜にした先人の豊かな目を思います。

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  小さいと言ってもハコベの花くらいはあるのですが、この花は大きく開きません。 開花径は3ミリ程度。

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  冨成忠夫氏が小人のかんざしにしたいと書かれていたキュウリグサの花です。

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  花径はわずか2ミリ。 その中にこの造形を組み立てて見せる自然の妙。 レンズをありがたく思う花です。

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旺盛な草丈の勢いと、絡みついてくる棘だらけの茎。 注意して見ないと、花の存在すら不確かなヤエムグラです。

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  花径は1ミリと、顕花の中では最小クラス。 レンズやルーペの力を借りて、ようやく見ることかなうこの花です。


   周りの夏草や自らの草勢いに、ともすれば没してしまいそうな小さな花たちです。
   衰えのはげしくなった肉眼では、そろそろ見えづらくなってきた花たちですが、
   案内されるのは、足元にさえなを広がっている 世界であったりもするのです。


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# by moraisan | 2016-05-15 05:06 | 山野草・樹木 | Comments(8)
聖なる山の雪‥ コンロンソウ

  この花の名の由来を知ったのは、比較的近年のことです。
  崑崙は中国の聖なる山。  神話上のこの山の 雪に見立てられたこの花です。

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  そんな人の勝手を知ってか知らぬか‥ この花はどこにも多い。

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  かといって道端の草と言うわけでもなく、きまって木漏れ日の落ちる林縁や清水の流れる水辺を好む。

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        腰を下ろして休む傍らにいつもあるものだから、この花にはレンズさえ無粋に思えてしまう。

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  雪がそうであるように、この花は自らを少しも飾らない‥   こころ静かにして 好きな花である。



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# by moraisan | 2016-05-11 20:47 | 山野草・樹木 | Comments(6)
太古の壁を登る藤‥

  夏の到来を告げるように、山野に藤の色が増え始めました。
  周りがそもそも山なので、藤を見るのに事欠きませんが、それでも毎年気にしてやまない藤があります。

  以前拙ブログで記事にした時は、『懸崖の藤』としたものです。
  長くこの地に暮らすうちに少しは分かった事もあり、当時のタイトルの不適切さをが気になっていてました。
  近年少し衰退したかにを見えていたこの藤が、今年は見事な復活を見せてくれました。
  以前の記事の訂正も込めて、改めてご紹介したいと思います。
  

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  千曲川に面して立ち上がる大きな露岩があります。 地元では天狗岩と呼ばれています。
  脇を高原鉄道と銘打ったローカル線が走っていて、鉄道ファンがよく撮影に訪れます。
  ただ藤に関しては、真下が鉄路や私有地の田畑であることもあって近づけず、あまり注目されてないようです。
  私自身は地の理もあって、この岩下に立てますが、今度は見上げる大岩の全貌が捉えきれません。
  そんなわけで、多くの写真でのご紹介になりますが、この一枚目の写真から場所をご想像いただけたら幸いです。

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  大きく畑を迂回して、天狗岩の下に至ります。 日がだいぶ西に傾ぐ午後、岩自身が大きな陰をつくっています。

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  この場所の藤はまだ丈小さく手に届くほどなので、ゆっくり花やその香を楽しめます。

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  藤の登るのは垂壁に近く立ち上がっていてますが、藤以外にも果敢にその根を下ろすものたちがいます。

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  ヤマツツジが少ない彩りのアクセント、アカマツなどは盆栽の形(こちらが先ですね)で食いついています。

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  ウツギなどはあんまり遠慮がちに咲いているので、遠目にはまるで違う木かとみまがうほどです。

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  西側に周りこんでいけば、いよいよこの壁の藤の核心に近づきます。

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  この藤が壁を登った要因のひとつは、落石よけの長大な金属ネットです。 岩の西面は千曲川にほんのわずか、 
  そこに鉄路と狭い県道が走りますから‥ それでもコンクリートの擁壁でなくてよかったと思っています。

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  実はこの藤の根元には近づくことができません。 目測に過ぎませんが距離高さとも15m程の藤の幹です。
  子供の胴回りくらいは楽にありそうです。 高さ100メートルの岩壁の3分の2程まで登る藤です。 

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  ここで前記事の訂正です。 懸崖の藤ではなかったのです。 この藤はひたすら登る藤でありました。

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  そしてこの藤の登る天狗岩はひとつの大きなチャートであるそうです。
  チャートは良くある岩石ですが、ここは標高約800メートル地点、岩の頭は900メートルを越えます。
  チャートは放散虫などの骨格の堆積岩だといいます。 堆積するのは4,000から8,000メートルの深海底です。
  目の前の岩塊が推定一億年から、二億年前の微細な生物の骸が深い海の底に積んで出来た岩だというのです。

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  藤は自立する樹木ではないけれど、その根は地上にあり水を吸い上げています。
  この藤がこの岩壁を登りきる日が来たのなら、およそ100メートル。 世界のジャイアントにも肩を並べる高さです。
  
  何気なく見ている景色にも、この地球(ほし)の長い時間が刻まれていてる。
  そして今この瞬間も その上に軽々と(そう見せるほど)奇跡を行ういのちがあふれている。
 
  それをぼんやり眺めるだけで生きて来たけれど‥  こころの中で賛歌を歌おう、調子はずれでも 最後の日まで。

  


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# by moraisan | 2016-05-07 23:16 | 山野草・樹木 | Comments(16)
夏の予感‥

  気が付けば暦は立夏。 季節のゆっくりだった森にも、夏の気配がただよう頃となりました。

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        ハルリンドウの名はあっても、日当り斜面にこの花を見る頃は、終わりを告げる春を感じます。

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      もうヤマブキは白んだ花が目立つようになったのを 一度だけ取り戻そうと森を行くのだけれど‥

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      そこにも傷みのない花はすでに少なくて、覗く空の気配にも 夏の到来を知らされます。

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    いつもなら、ひかえめにヤマブキの後を追いかけるモミジイチゴが 今季はずいぶん森に増えていて‥

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       今年は片掌くらいはもらってもいいだろうか? なんて いらぬ皮算用をしてしまいます。

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               イカリソウがさらに奥へと誘う路を ただただゆっくりと歩きます。
 
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            毎年同じような場所に見ながらも、また新しい表情を見せてくれる花たちです。

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        木々が被さる路に夕暮れは早く、風の強いのを言い訳に遅く来たのが少し悔やまれます。

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   ムラサキケマンも実を結ぶ時を迎えているのだから‥  そろそろ苦手な夏の 覚悟をきめねばなりません。



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# by moraisan | 2016-05-06 07:23 | 山野草・樹木 | Comments(6)
咲かない花‥  二輪草

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  雨の気配の強い夕方、風も向きを変えて強まり‥ 谷底の花たちは、光を恋うた姿のままに閉じていました。

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                                         ああ それでいい。 また逢いにくるのだから。



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# by moraisan | 2016-05-02 06:05 | 山野草・樹木 | Comments(4)
傷蝶‥  

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  枯葉色の蝶に逢う。 からだを凍らせて冬を越したキチョウであろう。

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  一片の鱗粉も残さず落として‥  凄まじさにたじろいたのは、それでもなおを それが美しく見えたからだ。



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# by moraisan | 2016-05-01 01:37 | いのち | Comments(10)