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ヤマセミの棲む谷‥
 
  千曲川のつくった段丘の底、私の住む場所は地形からすれば谷間です。
  その狭い谷の底を川に沿って右岸に鉄道と県道が、左岸には国道が走っている‥ そんな場所です。
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  よく人は故郷や、そこの自然を誇るけれど‥ ほんの少し川縁を歩くだけで、私は嘘だと思ってしまう。

  川の水は冬になると限りなく澄んでくる。 でも電力会社の取水で流れはすっかり痩せている。
  反対に隠す叢や木々の翳を失ったそこには、唯一人だけが残す痕跡‥ ゴミが目立ち始める。
  誰もいない川、すれ違う人もない道に 人の残したものの何と言う多さだろうか。

  もう拾いたくない、もう嫌だ勘弁してくれと 何万回思えばいいのだろう‥

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  聞きなれた甲高い声。 いつも私を笑い飛ばすやつがやって来た。  ‥ああ、わかってるさ。

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  そうだ、ここはおまえの谷に違いない。 ここはヤマセミの棲む谷だ。  拾えるだけ拾ったら ‥退散するよ。



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by moraisan | 2012-11-25 04:11 | いのち | Comments(14)
雨上がり‥

  朝からの雨が上がったのは日没頃だったでしょうか‥ 太陽の位置さへ知れぬ暗い一日でした。
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  これがこの日一番明るい空、そしてこの日初めての外出でした。

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  遠くの街灯が何時からか燈っていて、空気がひどく冷たい雨上がり‥ 川の中州の柳ばかり妙に明るいのでした。


  二十分程も歩いたでしょうか‥
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                                            ‥夜の帳が間もなくに 下りてきました。



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by moraisan | 2012-11-24 00:19 | | Comments(4)
霜朝に拾う‥

  山の端を越えて日の光が届くのは八時に近くなりました。
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  一霜ごとに失われていく色は、同時に こころに留めたい色となる。                 ゲンノショウコ

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  朝夕に日の短くなった冬の日は、仕事前の慌しい唯の五分が 一日でもっとも美しい五分であったりもします。



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by moraisan | 2012-11-18 20:18 | 自然 | Comments(8)
三日月‥
 
  記憶と結びついてしまって、正視できなくなってしまったものがあった。
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  この月齢の月がそうだった。  

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   四年が過ぎて‥ この日の三日月は美しく見えた。  ようやく。
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by moraisan | 2012-11-17 06:31 | | Comments(12)
深秋‥

  秋深し
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  枯荻紅葉

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  金落葉松

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by moraisan | 2012-11-13 00:47 | まばたきの記憶 | Comments(8)
wild rose hips ‥

  すっかり枯れ葦ばかりが目立つ河畔の一角に、こればかりは豊穣な実りを見せたのはノイバラです。   
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  どうにもファインダーにうまく納まらないほどの実りの具合で‥

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  そのよく絡んだ樹勢のせいでもあろうか‥ 大きな吹きが来ても、その実を風に揺らすでもない。

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  こんな混沌の中にさへ、巧みに活けられているものだな‥ 何もが。

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  『やあ、もうお正月飾りですか‥ いやいや少し気が早いでせう。』

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  なんだかこっちはクリスマスの飾りつけだな。 ‥さっきまでの塞いだ気持ちが少し晴れてくる。

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  すっかり枝ばかりだと思っていたら、わずかにその葉を残していた。 この柔らかさは‥ちょっと春の日のようだな。 

  胸が締め付けられるくらい山の実りが悪い。 
  山栗やブナは秕(しいな)ばかりだし、いつもなら足を滑らすほどの団栗もほとんどないのだ。

  一木に千の数の実をつける山裾の柿なども、指おれば数えられそうな実の数です。
  ヤマノイモもないのだろう。 猪が狂ったように掘り返すのは、たぶんミミズでも探した痕だ。

  そんな山の様子だから、思いのほかたくさんの実をつけたノイんバラに少し救われた気分もしたのだが。
  
  でもどうであろう‥ この小さな薔薇の実は硬いばかりの種勝ちで、赤色で誘っても 消えるのはいつも最後です。
  


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by moraisan | 2012-11-10 23:25 | 山野草・樹木 | Comments(6)
霜月の朝‥

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  霜月に入ったというのに暖か日が続きます。 でも朝の訪れはすっかり遅くなりました。

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  まだ色の残る景色に少しほっとしながら‥

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  やはり少しの違和感と、足りないものを感じながら歩きなれた山道を歩きました。

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  日陰に横たわった芒に この秋最初の霜を見ました。 それは薄くはかないものだったけれど‥

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  日が一閃射しこめば、風もないのに桑の葉が音も無く落ちる。   ‥ああこの木にも霜月は訪れたのだ。


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by moraisan | 2012-11-07 07:10 | 自然 | Comments(10)