地を這う木‥  ナワシロイチゴ

  それが木(木本)であるのか、草(草本)であるのか‥ いまだ決着のつかない植物学の課題のような木苺です。

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  道の擁壁は日当りがよく、蔓性の植物がよく育っています。ナワシロイチゴもそんな場所を好む落葉小低木です。

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    少しは立ち上がるものが多い木苺の仲間ですが、この木はほんのわずかに花をもたげるだけです。  

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  その花の仕組みは実に凝っていて面白く、虫たちとのやりとりを見るのも楽しいものです。
  花びらが雄蕊を隠して、雌蕊の柱頭だけをのぞかせるのは、自家受粉を避けるためといわれます。
  ただこの花はその根元に三角の小窓を用意します。 この小窓を持つのは他にはクロイチゴくらいでしょうか?
 
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         この小窓は虫たちのため、主に鋭い口吻を持つ蜂たちのためにあるような気がします。
           密に並んだ雄蕊の元をこじあけるようにして、ミツバチが夢中で蜜を集めます。

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             蜜源としてはかなり優秀なようで、こんな状態の花にも蜂たちは群がります。 

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  蝶たちも盛んに訪れますが、閉じた花は勝手が違うようで苦労しているようです。    (アサマイチモンジ)
  どうもlこの木は、ミツバチがより優れた受粉者であることを 知っているような気がします。


                       ※写真はクリックで拡大いたします。








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by moraisan | 2016-06-09 18:04 | 山野草・樹木 | Comments(8)
Commented by pallet-sorairo at 2016-06-09 18:18
三角の小窓。
優れた美しい建築物を見るようです!
Commented by moraisan at 2016-06-09 20:05
>pallet-sorairo さん、こんばんは。
とても気の利いた、ちょっといたずらな窓ですよね^^
人の造形にも優れたものはありますが、さきがけたものたちがヒントを授けたのかもしれませんね。
Commented by ironsky at 2016-06-09 20:50
こんばんは。
これだけの規模だと、やっぱり大木でしょうね。
それは、人間が勝手に決めた事で、このナワシロイチゴにとって意味のないことでしょう。
いやはや、その生命力に感心するばかりです。
Commented by moraisan at 2016-06-10 07:37
>ironsky さん、おはようございます。
天井より少し高いくらいのところから、垂れさがっている感じでしょうか。
幹を捨ててしまったようなこの低木は、ただ伸びること、その花数で成長を主張するかのようです。
Commented by sternenlied at 2016-06-10 14:49
石垣を利用して栽培される石垣イチゴがあるとは聞いてましたが、野生のイチゴもそんな場所を好むのですね。植物と昆虫の共生関係って面白いですよね。植物によっては特定の昆虫を引き寄せるためのメカニズムを持っていて、メス蜂に似せた花を咲かせ、そのメスに似せた匂いも発してオス蜂を呼び寄せるランがあるそうですが、どのようにそんなメカニズムを進化させるのか自然の不可思議には驚かされますね。
Commented by moraisan at 2016-06-10 21:25
>mira さん、こんにちは。
その昔、静岡の名産は石垣イチゴと習ったのを思い出します。
すっかり早生栽培となったイチゴはそろそろ終わりとなりますが、野山のイチゴたちはこれからが旬となります。
植物と動物の間にしばしば見られる同一性も、そもそも同じ起源をもつ 互いの今の姿なら‥ 不思議さは去りませんが、なるほどな とも思います^^
Commented by hamuneko7 at 2016-06-11 22:55
moraisanさん。
いつも拝見しています。コメントしたいと思いつつ言葉が見つからずじまいで日がたってしまいます。
このバラの小窓、優しい感じがします。植物も昆虫も共生し助け合って(ばかしあって⁉)いるという知識はあるものの、実際こうして写真で見せていただくのとではわきでる感情が違ってくるようです。
進化とか共生とかいったことが書いてある本を最近よく読みますが、それとは違う時間があるような。
わたしでは見つけられないものをいつも見せていただきありがとうございます。うれしいです!
Commented by moraisan at 2016-06-12 00:18
> hamuneko7 さん、こんばんは。
ありがとうございます。 私も拝見しています。
言葉を残せないでいるのは 私も同様かと思います。
私が気づくことは、限られた狭い世界の出来事です。
いつの頃からか、書籍を読むかわりに、目の前にある出来事を見続けるようになりました。
普遍など知りようもないですが、この場にはこの場なりの時もあれば理(ことわり)もある ‥ぼんやりとそんなことを感じています。


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