たくましき妖精たち‥ 

  私の歩く森は平坦なところがほとんどありません。
  斜面を春の乾いた落ち葉に足をとられながら歩くのは、なかなか難儀なものですが、
  落ち葉をもたげて春妖精たちが咲き始めると、まず足の置き場から探さねば歩けなくなります。

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  この時期は小さな沢底を歩きます。 もう斜面は歩くのがためらわれる花たちでいっぱいです。

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  アズマイチゲは春を約束する花です。 桜に遅れて大雪が降った年、この花は桜の後に咲きました。

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  美しい花、可憐な花、造形の妙に驚かされる花などなど‥ 多くの花にこころ惹かれて来ましたが、

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  気品というのを花に感じるのなら、私はまず筆頭にこの花を挙げてしまうかもしれません。

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  時を同じくしてキバナノアマナが林床を飾ります。

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  この小さな野生のチューリップは実にしなやかで柔らかく、触れることがためらわれるようです。

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  その同じ花が落ち葉を持ち上げ突き抜けて地上に出るさまには、時々ため息が出てしまいます。

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  最後にもうひとつ。 ヤマエンゴサクです。 より水辺を好むこの花は、この日も足元にありました。

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  淡い紫花が多いのですが、時折見せる鮮やかなブルーの花色は、故郷のエゾエンゴサクを思い出させます。

  さきがけたフクジュソウが種を結ぶ頃から、次々と咲き始める可憐なスプリングエフェメラルたち。
  この水の力だけで立ち上がって咲くような花たちは、見かけによらぬたくましい花たちであったりします。
  
  急な気温上昇にいつもより少し早く始まってしまいました。 ついていくのが大変そうな春の予感です。



                          ※写真はクリックで拡大いたします。

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by moraisan | 2016-04-03 04:50 | 山野草・樹木 | Comments(12)
Commented by pallet-sorairo at 2016-04-03 06:25
アズマイチゲにもヤマエンゴサクにもキバナノアマナにも
この時期に私が訪ねるフィールドで半月前ほどに会ってきました。
いつもの場所で見れるほんの一握りの花たちです。
身近にこんな場所のあるmoraisanさんが、いつもながらとっても羨ましいです。
そうそう、キバナノアマナは野生のチューリップなんですね。
ますますこの花が大好きになりました。
Commented by moraisan at 2016-04-03 06:53
> pallet-sorairo さん、コメントありがとうございます。
半月も前に確認されましたか‥お早いですね。
これらの花たちは特に深く分け入らなくとも、道草的に周囲にあります。私は森で逢うのが好きですが^^
特にアズマイチゲは列車の車窓から群落を見つかるくらいです。
野生のチューリップ‥は自前の説です。ただ特徴からしてそう遠いものではないと思っています。
Commented by saheizi-inokori at 2016-04-03 09:32
厳しい環境で人目を忍んでそっと咲くから気品があるのですね。
Commented by aozoranoyukue72 at 2016-04-03 12:04
やはりそちらの方が暖かいですね。
昨日山に入ってみたらハナネコが咲き出したところで他には何も咲いていませんでした。
今年は花が進んでいますか?
Commented by sternenlied at 2016-04-03 15:05
そちらでもスプリングエフェメラル達が見られるようになったのですね。一昨日、いつもヤブイチゲが見事に咲く別の森に今が見頃なのではないかと行ってみると、辺り一帯を覆うがごとく一杯咲いてました。そちらで咲いているアズマイチゲ、ヤブイチゲに風情が似ていますが、春先一番に森の中で咲く花、moraisanさんが仰る通り、本当に気品に満ちた清楚な花ですよね。それでいてたくましいです。
Commented by moraisan at 2016-04-03 18:25
>saheizi さん、こんばんは。
この花の存在をきちんと見てくれるなら、野山にゴミを放棄するような下品は、なくなってくれるのにと思うのですが。
Commented by moraisan at 2016-04-03 18:37
>aozoranoyukue72 さん、こんばんは。
文面からは初めての方ではないようですが…すみません、どなたか分からずにおります。
ハナネコノメは私の周りには見つけられません。
ネコノメソウの仲間も開花は早いですね。
でも私の周りでは、やはりこれらの花がいつも少し早いようです。ただアズマイチゲは気候に敏感なようで、年によってひと月近い巾があります。
今年は花の進みは早いですね。
Commented by moraisan at 2016-04-03 18:54
>mira さん、コメントをいつもありがとうございます。
この野生のアネモネの造りは格別に感じるほどです。
花弁の背に薄く掃いた紅、真っ白な雄蕊の葯など星型に絞られていますし、葯糸の根元は紫に染められています。
全く神様の依怙贔屓ではないかと思いつつ、溜め息が出てしまいますよ。
Commented at 2016-04-04 00:34
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by moraisan at 2016-04-04 05:44
>鍵コメさん、おはようございます。
了解いたしました。エキサイトのシステムのせいでしたか^^
ご報告ありがとうございました。
Commented by echaloterre at 2016-04-04 19:37
枯葉の間から現れる妖精たち、秋と冬がこの妖精たちを育ててるような気がします。
moraisanさんの美しい写真、拡大して見られるがとても嬉しいです♪
Commented by moraisan at 2016-04-04 21:46
>りんご姫さん、こんにちは。
夏にはすっかり姿を隠すこれらの花は、確かに秋と冬に育まれながら眠るのでしょうね^^
どうしても小さく細かなものが多いので、またそれに惹かれてしまうので、いつしか全ての写真を拡大していただけるようにしました。
喜んでいただけたなら、うれしいです(^^♪


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