山の緋‥   ヤマツツジ

  子供の頃、庭にあったこの花を 私はあまり好きではなかったように思う。
  どこか褪めた赤色と、塗られたような光沢のない緑の葉も 何処か生気がないように見えたものです。
  よく山に遊んだ父親が、ついに一度も一緒に歩いたことのない 山から連れて来たせいであったかもしれない。
  
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  いつしか自分も山に遊ぶようになり、まるで違うこの木と出逢う。  ‥そうこの木は庭にあるべきではないのだ。

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  暗い林下にあって、この花の緋色はたいそう目立つ。 だのに少しも景色を損なわないのは実に見事だと思う。

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  その木の下に潜り込んで仰ぎ見ても‥

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  日の光がその花や葉を透かしてみせても。    人はよく 完全というものは無いと言うけれど‥

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       Perfect! この木の花に会うたびに、私の中を去来するのは いつもその一語しかない。


                        ※写真はクリックで拡大いたします。
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by moraisan | 2015-05-11 23:50 | 山野草・樹木 | Comments(4)
Commented by namiheiii at 2015-05-12 10:07
そうですか。深い林下に控えめに咲く山つつじ、深く山に親しんだ者にしか分からない感慨なのですね。
Commented by moraisan at 2015-05-12 17:39
>なみへいさん、こんばんは。
ここは山村ですから‥都会の人から見たら山奥かもしれませんが‥ごくごく住まいの周辺です。
今の私は1キロ円内をようやく歩いています。 元々このブログの写真も9割方がその範囲‥ 私を取り囲んでいる世界なんです。
Commented by mayumis39 at 2015-05-12 23:11
私の父も、山から一枝もらってきたのを、挿し木にして育て、小さな庭に植えていたものです。
本当は、山のものはそのままで生きていくのが一番なのでしょうね。
里に下りればまた違った生き方もあったことでしょう。
私もそのころの父のことを引き継いでいるのかしらと、思うことがあります。
白い花から色のついた花へと変わっていくや里山の自然の中で、
美しい姿はそのまま変わらずにいて欲しいと願います。
Commented by moraisan at 2015-05-13 06:14
>mayumi さん、おはようございます。
時代であったのでしょうか‥ 私は父と遊んだ記憶があまりありません。
ただそんな父が、好んで山の木々やらを庭に植えていたのを思い出します。
幸い私は目の前から山であるような地に住んでいて、このヤマツツジの傍らにも鹿道をたどれば10分程です。
動ける間は花も木も訪ね歩くと思います。できなくなれば想うのだろうと。


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