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ミソサザイの谷を訪ねて‥
  
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  雪面に落ちたダイヤモンドダストがきらきら光る朝‥ 思いたってミソサザイの谷を訪ねることにしました。

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  道すがら 堰(せぎ)の水が速い流れの中でも見る間に凍っていくの眺めたり‥

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  造花のような白を纏ったのはセンダン草を 初めて見る草のようだと思いながら歩きました。

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  今朝の気温は氷点下15度、スズメたちも足の凍らぬ止まり木を選びます。 これはオオブタクサの立ち枯れ‥

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  そしてこちらはツルウメモドキ。 谷の入り口までの1.5キロほどの道程の大半は県道なのにすれ違う人もない。

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  この谷を訪ねる理由は季節によっても様々にあります。 

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  このヤマアジサイに逢いに来るのもそんな理由のひとつだけれど、なんだか夏の日より目立っているようです。

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  快活なこの鳥が多いのも‥ 彼の濁声と羽音を聞くだけで顔がほころんでしまうのを隠せません。

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  いつものあたりにミソサザイの姿はありませんでした。 カラコギが期待にたがわぬ冬の花を咲かせているのに‥





  
  今日はもう会えないのだとあきらめて、谷を下ることにしました。 
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  谷の出口、あと数歩で視界が開けるところ‥ すっかり風化した石灰岩の門壁に彼がいました。

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  あわてて切ったシャッターは1/30‥ すばしこい彼が止まるはずもなく、カメラの設定を変えるのももどかしい。

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  そんな私を知ってか知らずか、彼は餌探しに夢中で飛び立つ風でもありません。

  
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  手のひらに三羽もおさまりそうなこの小さな鳥は、群れることを知らない。

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  名前を覚えたのはまだ幼い日。 ひろすけ編のグリム童話集の中で、挿絵にも地味な小鳥が王様でした。
  名前だけを知るこの鳥に出逢うのにはさらに十数年を要したのだけれど‥ 今も私の中では王様のままです。
  
  ちょこまかと落ち着きのない、とてもとても歌の上手な‥ 胸張ることをいつも忘れない、誰より質素な衣の王様。



                        ※写真はクリックで拡大いたします。

by moraisan | 2012-02-06 07:50 | いのち | Trackback | Comments(6)
Commented by sakusaku_fukafuka at 2012-02-07 21:14
こちらにお邪魔するとなにかホっとしますね。
私の寒々とした風景とはまた違い、同じ冬の景色でも何故か暖かさを感じます。
Commented by ironsky at 2012-02-08 21:41
出会えて良かったですね。
ミソサザイ、私はまだ見たことがありません。
私にも王様との出会いがあることを祈って。
Commented by moraisan at 2012-02-08 23:12
>sakusaku さん、こんばんは。 お返事が遅くなりました。
私のフィールドは人の暮らしのバックグラウンド‥今は少し忘れられた‥、
sakusakuさんの世界はバックカントリーですからね^^
それでも年々寒さがこたえます‥だめですねえ^^:
Commented by moraisan at 2012-02-08 23:54
>ironsky さん、こんばんは。
珍しい鳥ではないのですが、数は少ない鳥なのかもしれません。
巣を営んでる時意外には複数羽を同時に見たことがありません。
この小さな鳥を王様に仕立てた話は、様々内外にあるようです。
彼が王様かどうか‥ぜひ出逢って確認してみてください^^
Commented by KATEk at 2012-03-17 08:48
moraisanさん。ごぶさたしています。
どの写真もほっとすするものであったり、
目をみはるようなものであったり、
見せていただいてありがたいものばかりです。
このミソサザイの写真はちょっとどっきり。
こんなにはっきりこの鳥を見たことがありませんでした。
もちろん本物もみたことがありません。
こんなに意志の強そうなりりしい鳥だったのですね。
群れない鳥でもあるなんて。
なんだか元気をもらった気がします。
Commented by moraisan at 2012-03-18 16:20
>KATEk さん、こんにちは。
ミソサザイ、国内ではもっとも小さな鳥のひとつです。
この鳥の群れない孤高な様が、王様のイメージにつながったのかな? ‥従者もありませんが^^

あまり高い場所には出ませんが、囀る時なら隠れることを忘れて、小さな体に似ず大きな声です。
そのソプラノのエンドレスな歌声を聴いたら、いっそうこの鳥が好きになると思います。
群れないものほど、周りの他者を確かに見ている気がするし、案外近くに寄せてくれる気がします。


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