雪が呼ぶもの‥
  一昨日から雪が小止みながら降り続いている。

  この時期には珍しい湿った雪が里山の木々を白く覆って 灰色にけぶった朝でした。

  こんな日なら必ず来ると、そんな予感に足を速めた。

  不思議なくらいその実を残したままの柿の木が、今朝は少し賑やかだ。

  正体はムクドリ。 昨日戻ったのを確認した十二羽の小さな群れだ。
 
  この里山の住人のヒヨドリも、負けじと甲高い声をあげていた。

  珍客が一羽、この時期にはふつうは見ない旅鳥のマミチャジナイ。 それと見間違えたツグミの姿はまだない。

  ようやく彼らの食事の痕をあちこちに見る。 この木の二千の実が二週間で消えることもあるのだけれど‥  

  彼らの上にも人の上にも 雪は等しく降る。 少しだけれど輩の増えたことが やはりうれしい。

  ケヤキの古巣を気にして来たか‥ この巣の主のハシブトは、二月になれば巣を繕い始めるのが習いだ。

  雪に草の実を隠されたホオジロたちが戸惑いがちに。 そのつぶやきが心なしか舌打ちに聞こえた。


                      
 

今朝も雪‥
# by moraisan | 2012-01-23 23:35 | 自然 | Trackback | Comments(4)
午後、光、さんぽ‥
  白っぽい午後の光の中をゆっくり歩いた。 寂しい景色の中を歩く日が続く。

  それでも私を呼びとめるものはあるだろう。                     ‥ただそれを撮り続けよう。


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# by moraisan | 2012-01-11 00:03 | 私と写真 | Trackback | Comments(6)
消えないない実 そして消えた鳥たち‥


  寒の入りしてなを、山の柿の実が消えずにたわわに残っている。 
  
  この柿の木を見続けて22年‥初めてのことである。

  それの意味することの正確なことを 私はわからない。

  ただ、毎年この柿の実を頼みに集まって来る鳥たち姿が この冬殆どない。

  その替わりにしばしばやって来るのは、今まで空に見たことのない哨戒機‥

  二機編隊で低く何度も旋回するのは、おそらく放射能の測定ではなかろうか。

  いつになく寒さが身に凍みた。 それは消えないものと消えたものから来る 寒さなのかもしれない。

  
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# by moraisan | 2012-01-09 20:36 | いのち | Trackback | Comments(8)
新しき年‥
   朝、無人駅の小さな待合のガラス窓に霜の花を見る。

  午後、今年初めて川縁を歩いた。 ノイバラの実が静かすぎる景色にアクセントをつけていた。

  夏の日、 その純白の花を正視するのもつらかったけれど‥ 今はとても見たいなあ。
 
  なあ、今年もよろしく。 いったい誰に向かってそう言いたいのだろう‥ この空の下の同胞よ、よろしく よろしく。


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# by moraisan | 2012-01-07 03:35 | 山野草・樹木 | Trackback | Comments(12)
皆既月食‥
  昨夜は今年二度目の皆既月食がありました。
  あいにくシーリングはあまりよくない上に、風も強いし小雪がちらつく夜でした。
  それでも次は三年後‥ 広がる雲とにらめっこでしたが、なんとか見ることができました。

  速い雲が月を洗う中で食は始まりました。 雲を抜け出した時は、もうだいぶ欠けていました。

  皆既食特有の赤い月が現れました。 この後は強風と雪でしばし撮影不能となりました。

  風が止んで空が晴れてきました。 月が落とした光のぶんだけ、静かさを増したような空が広がりました。

  冬の星座、オリオンとの共演です。 月右横の>並びの星座はおうし座、明るい橙星は大好きなアルデバラン。

  満月の夜なのに天の川さえ眺む夜。  春の空は近く、夏の空は広い。 秋の空は高く、冬の空は‥ ああ 遠い。


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# by moraisan | 2011-12-11 09:16 | | Trackback | Comments(10)
小さき子ら‥


  仕事前の一時を、今朝も姿を求めて川の近くを歩いてみる。

  待っているのは冬の渡りの小さな鳥たち‥ ジョウビタキ、カシラダカ、マヒワやマシコ、あるいはツグミ。
  この冬はもう12月だというのに、彼らの姿を少しも見ない。 

  例年なら探すことなく目に耳に飛び込んでくる、長い冬を慰めてくれる彼らの姿が全くないのだ。

  冬枯れの柳の枝に いつものように雀らが群れている。
  大きな飛翔力を持たない彼らは、いつも人の暮らしの側にいて、私の傍らを離れない。

  春の震災に棲家を追われたのは、彼らの仲間ももまた一緒であったろうと思う。

  誰か彼らに伝えたろうか‥ 啄ばむ草の実が、追われながら掠めた稲の穂が、もうひどく汚れていることを。

  なあ子らよ、もう知っているといってくれ。 そして行けるものなら‥どこか安らかな土地へ飛んで行け!


                   
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# by moraisan | 2011-12-10 05:59 | いのち | Trackback | Comments(6)
初雪‥

  前日わずかにちらついた雪が、翌朝薄い積雪に‥ 初雪となりました。
  穏やかな景色をぼんやり眺めていた出勤10分前、にわかに雪が勢いづいて‥

  慌ててカメラを手にして外に飛び出しました。

              見慣れた柿の木や竹林が、雪との対比でいつもと違った景色に見えます。

  この辺りの柿の木は桜と同じ様に『墓守り』として残されたのでは‥と思います。 尋ねたことはないのですが。


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おまけ‥
# by moraisan | 2011-12-04 00:17 | 自然 | Trackback | Comments(8)
ヒカリ・マジック‥
  季節を分ける雨の後、季節を告げる風が吹いて、里山にも冬が訪れました。
  それはちょっと胸締め付けられるような光景ではあるのだけれど‥

                  午後の低い太陽が見せてくれるいっときのマジック

       その中をノスリが一羽 気持ちよさそうに滑っていく      冬もいいなあ‥ と暫時思う。

           でもショーは長くは続かない‥ 見てる間に再び凡庸な冬の景色が戻ります。



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# by moraisan | 2011-11-30 07:23 | 自然 | Trackback | Comments(4)
終の朱(ついのあか)‥
  季節を分けるしっかりとした雨が上がった朝、里山は木々の吐く息の中で目覚めた。

  山肌を登る煙(けむ)の中に意外に冴えた色を見る。

  それはいまひとつ冴えのなかった秋のエピローグ‥

 それともやがて来るモノトーンの世界のプロローグ‥
 
  意外とあたたかな朝。 川霧はない。 全ては山から立ち昇り霧さへ嫌ってまたたくまに雲に連なる。

  山里はまだ眠っているように静まりかえっている。

  そこに見るのは終の朱、あるいは辰砂。

  東を塞がれた空は西空から明るむ。 近い雲と遠い空。

  雲の壁の縁にようやくお日様が手をかける。

  それぞれが気に入りの場所で‥                                     (チュウサギ)

  しばしその方角に目を向ける。  カメラを納めて‥私も倣ってみる。                 (カワアイサ)




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落ち葉考‥
# by moraisan | 2011-11-27 01:37 | 自然 | Trackback | Comments(8)
大好きな木の下で‥ つりばな
  わかりづらいですね‥ この木の下では耳が先に反応します。 幻聴です。

  実の色形、葉の質感や硬くしなやかな幹枝にいたるまで、もうしぶんなく好きな木です。



  約半年ぶりの更新となりました。

  群馬県の県境に近いこのあたり、福島原発から260キロのこの地でも放射線量は過去の10倍近い値を示す。

  あまり実りのある秋ではなかったけれど、長野県はこの地での野生きのこの採取や販売流通を禁じた。

  そんんなことは知ってか知らずか、木々はたっぷり雨を吸い、変わりなくやさしい息をはいて‥
  小さな羽けものたちが巣作り子育てを終えて、鹿は木の葉を食み猪は芋を掘って迎えた晩秋。

  それを私はこの半年の間、なすすべもなく見ていた。 ‥ただ見ていた、いつにも増して見ていた。

  いつもの様にゆっくり段丘斜面を登ると、下層木のつりばなが風にその実を揺らしていた。
  ‥今年もその聞こえるはずもない軽やかな音を耳に聞くのは、もう長く繰り返してきた秋の日の恒例だ。

  写真も撮れぬままカメラを変えた。
  いつしかファインダー越しに見る世界とこころに描く撮れているだろう画像とのリンクが切れてしまった。
  機構上、撮れている画像を見ながらに撮影する新しいカメラは今の自分にあっているようだ。

  まだ恐る恐るである‥ それでも撮り続けていこうと思い始めたこの頃。


                         ※写真はクリックで拡大いたします。
 

  
# by moraisan | 2011-11-12 06:36 | 自然 | Trackback | Comments(12)


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